
実家じまいを後悔しない!費用・手順・注意点を紹介
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「親が住んでいた実家が空き家になってしまったが、どうすればいいのか分からない」
「実家じまいには高額な費用がかかると聞き、不安を感じている」
このような悩みを抱えていませんか?
実家じまいは、遺品整理や建物の解体、不動産手続きなど、様々な作業が必要となり、その費用は決して安くありません。
しかし、国や自治体が提供する補助金制度や税金の特別控除をうまく活用することで、費用負担を大幅に軽減できることをご存知でしょうか。
この記事では、実家じまいの基本から、費用を激減させるための補助金・助成金の探し方、申請手順、さらに費用を抑えるためのコツまで、網羅的に解説します。
ぜひ最後までご覧いただき、実家じまいを成功させるための一助としてください。
目次
ここでは、実家じまいの基本情報やその流れを解説します。
実家じまいとは、親が亡くなったり、介護施設への入居などで誰も住まなくなった実家を、子ども世代が整理・処分する一連の活動を指します。
単なる家財の片付けだけでなく、不動産の相続登記、売却や解体、各種行政手続きまでを含む、家族の歴史の総仕上げとも言える重要なライフイベントです。
近年、この実家じまいが注目される背景には、深刻化する「空き家問題」があります。
少子高齢化や核家族化の進行により、管理されずに放置される空き家が全国的に増加し、景観の悪化や防災・防犯上のリスクとなっています。
実家じまいは、個人の問題であると同時に、こうした社会問題を解決する上でも重要な取り組みなのです。
実家を空き家のまま放置することには、多くのリスクが伴います。
最も大きな経済的リスクは、「特定空家」に指定される可能性です。
管理不全な空き家は自治体から特定空家に指定され、固定資産税の住宅用地特例が解除されることで、税額が最大6倍に跳ね上がる場合があります。
さらに、建物の老朽化による倒壊の危険、雑草や害虫の発生、不法投棄による近隣トラブルなど、様々な問題を引き起こしかねません。
また、空き家を維持するだけでも、固定資産税、火災保険料、光熱費、修繕費などの費用がかかり続けます。
問題を先送りにするほど、経済的・精神的な負担は雪だるま式に増えていきます。
実家じまいは、一般的に以下の流れで進みます。
各段階で費用が発生しますが、同時に費用を削減するチャンスも潜んでいます。
例えば、遺品整理では不用品買取サービスを利用したり、不動産の処分では解体費用の補助金や売却時の税制優遇を活用したりすることが可能です。
特に、後ほど紹介する自治体が提供する補助金や、国の「空き家の3,000万円特別控除」といった制度は、大きく費用を削減できます。
計画段階でこれらの制度をしっかりと情報収集し、自身の状況に合わせて活用することが、賢く実家じまいを進めるための鍵となります。
実家じまいの費用負担を軽減するため、国や自治体は様々な補助金制度を設けています。
実家じまい関連の補助金を以下にまとめました。
実家の解体や売却を検討している場合は、まずこの補助金が利用できないかを確認することが非常に重要です。
なお、どの制度も適用要件が定められていますので、詳しくは自治体のページをご確認ください。
空家に関する補助金制度は、国が一律で定めているわけではなく、各市区町村が独自の制度を設けていることが多いです。
そのため、実家が所在する自治体の情報を正確に調べることが不可欠です。
最も手軽な方法は、インターネットで「〇〇市(実家のある自治体名) 空き家 解体 補助金」といったキーワードで検索することです。
多くの自治体では公式ウェブサイトで制度の詳細や申請要件を公開しています。
また、自治体の建築指導課や都市計画課といった担当窓口に直接電話で問い合わせるのも確実な方法です。
解体工事や家財整理の補助金を申請手続きは、一般的に以下の流れで進みます。
最も重要な注意点は、必ず工事の契約や着手前に申請を済ませ、自治体からの「交付決定通知」を受け取ることです。
事後申請は認められないケースがほとんどですので、順番を間違えないようにしましょう。
また、多くの補助金には年度ごとの予算上限があり、先着順で締め切られることもあります。
実家じまいの費用を抑える方法は、解体費用の補助金だけではありません。
不動産売却時に利用できる税金の特別控除や、遺品整理、解体工事そのものの費用を削減する工夫も非常に重要です。
これらの方法を組み合わせることで、総費用を大幅に圧縮することが可能になります。
相続した実家を売却する際にぜひ活用したいのが、「被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例」です。
これは、一定の要件を満たすことで、不動産の売却で得た利益(譲渡所得)から最大3,000万円を控除できる制度で、譲渡所得税の負担を大幅に軽減できます。
主な適用要件は以下の通りです。
なお、2024年1月1日以降の譲渡からは、相続人が3人以上いる場合、1人あたりの控除額は2,000万円に減額されるといった改正点もあるため注意が必要です。
要件が複雑なため、不動産会社や税理士などの専門家に相談することをおすすめします。
遺品整理の費用は、物量や部屋の広さによって数十万円以上に及ぶこともありますが、工夫次第で削減が可能です。
まず、時間に余裕があれば、自分で分別や片付けを行うことで業者に依頼する作業量を減らせます。
自治体の粗大ごみ収集などを利用すれば、比較的安価に処分できます。
また、遺品整理業者を選ぶ際は、不用品の買取サービスを提供している業者を選ぶと良いでしょう。
まだ使える家具や家電、骨董品などを買い取ってもらい、その金額を作業費用から差し引いてもらうことで、支払額を抑えることができます。
複数の業者から見積もりを取ることも必須です。
料金だけでなく、サービス内容や対応の丁寧さもしっかり比較検討しましょう。
解体費用は実家じまいの中でも特に大きな割合を占めるため、業者選びは慎重に行う必要があります。
最も重要なのは、必ず複数の解体業者から相見積もりを取ることです。
これにより、地域のおおよその相場を把握でき、不当に高い金額を提示する業者を避けられます。
見積書を受け取ったら、金額の総額だけでなく、「建物本体の解体工事費」「付帯工事費(庭木やブロック塀の撤去など)」「廃材の処分費」といった内訳を詳細に確認しましょう。
不明な項目があれば、遠慮なく質問することが大切です。
もし実家を解体せずに売却や賃貸を考えているなら、自治体が運営する「空き家バンク」の活用も有効な選択肢です。
空き家バンクは、空き家を「売りたい・貸したい」所有者と、「買いたい・借りたい」利用希望者をマッチングさせるための情報提供制度です。
自治体が仲介役となるため、安心して取引を進めやすいというメリットがあります。
さらに、自治体によっては空き家バンクに登録した物件の改修(リフォーム)費用や、家財道具の撤去費用に対して補助金を交付している場合があります。
これにより、売却や賃貸に出すための初期費用を抑えることができます。
実家がまだ十分に使える状態であれば、解体だけでなく活用という道も検討してみましょう。
ここでは、実家じまいにかかる費用相場と内訳を解説します。
空き家の解体費用は、建物の構造、広さ、立地条件によって大きく変動します。
費用の大部分を占めるのが坪単価で、構造による目安は以下の通りです。
| 建物の構造 | 1坪あたりの費用相場 |
|---|---|
| 木造 | 約3万円~5万円 |
| 鉄骨造 | 約4万円~7万円 |
| 鉄筋コンクリート造 | 約5万円~8万円 |
この基本費用に加え、重機が入れない狭い道路に面している、アスベスト(石綿)の除去が必要、庭の樹木やブロック塀の撤去が必要といった場合には、追加費用が発生します。
正確な費用を知るためには、必ず現地調査の上で見積もりを取ることが不可欠です。
遺品整理や不用品処分の費用は、主に家の間取り(広さ)と処分する物の量によって決まります。
作業員の人数や、エアコンの取り外し、ハウスクリーニングといったオプション作業の有無も価格に影響します。
以下は遺品整理や不用品処分の費用相場です。
| 間取り | 費用相場(目安) |
|---|---|
| 1R・1K | 3万円~12万円 |
| 1LDK・2DK | 7万円~30万円 |
| 3LDK・4DK | 17万円~50万円 |
| 4LDK以上 | 22万円~80万円以上 |
費用には、仕分け作業費、梱包費、搬出作業費、車両費、廃棄物処分費などが含まれます。
物が多い、あるいは特殊清掃が必要な場合は相場よりも高くなる傾向があります。
買取可能な品物があれば、その分費用から相殺されるため、事前に業者に確認しましょう。
実家を売却する際には、解体費用や遺品整理費用とは別に、様々な諸経費がかかります。
売買契約書に貼る印紙税、所有権移転登記などにかかる登録免許税、手続きを依頼する司法書士への報酬が必要です。
また、売却によって利益(譲渡所得)が出た場合は、譲渡所得税が課税されます。
また、不動産会社に仲介してもらって売却する場合、手数料が別途かかります。
仲介手数料は、売却価格が800万円(税抜)を超える場合、「売却価格 × 3% + 6万円 + 消費税」が上限とされています。
なお、不動産会社に直接買い取ってもらう場合は、仲介手数料はかかりません。
その他にも、事前に必要な費用をリストアップし、資金計画を立てておくことが重要です。
ここでは、実家じまいを成功させるための流れとトラブル回避の方法を解説します。
実家じまいをスムーズに進めるためには、計画的なロードマップを描くことが重要です。
まずは親族間で今後の実家について話し合い、合意を形成することから始めます。
次に、具体的なスケジュールと予算を立て、必要に応じて専門家(司法書士、税理士、不動産会社など)に相談します。
不動産の方向性(解体、売却、賃貸など)が決まったら、それぞれの専門業者を選定し、契約・実行に移ります。
このタイミングで、必要に応じて遺品整理も実施しましょう。
最後に、相続登記や各種名義変更、補助金の申請や税金の申告といった手続きを漏れなく行い、完了となります。
各ステップを焦らず着実に進めることが成功の秘訣です。
実家じまいで最も多いトラブルが、親族間の意見の対立です。
費用負担の割合、財産や遺品の分配方法、実家を売るか残すかといった方針を巡って、感情的なしこりを残してしまうケースは少なくありません。
こうしたトラブルを避けるためには、定期的に「親族会議」を開き、全員で情報を共有し、話し合う場を設けることが不可欠です。
そして、話し合って決まったことは、些細なことでも議事録として書面に残しておきましょう。
「言った・言わない」の争いを防ぎ、全員の合意を確認する上で有効です。
親が元気なうちに、エンディングノートなどを通じて意向を確認しておくことも、後のトラブル回避に繋がります。
実家じまいを始める理想的なタイミングは、「親が元気で、判断力もしっかりしているうち」です。
この時期であれば、親自身の希望を聞きながら、必要なものと不要なものを一緒に整理できます。
また、財産分与や実家の今後について直接意向を確認できるため、後の親族間のトラブルを未然に防ぐことができます。
親の体力が衰えたり、認知症が進行したりすると、本人の意思確認が難しくなり、片付けも思うように進まなくなります。
相続発生後に行う場合、相続放棄(3ヶ月以内)や相続税の申告(10ヶ月以内)などの期限が設けられた手続きがあるため、それらを念頭に置きながら計画的に進める必要があります。
実家じまいでは、税金に関する知識不足が思わぬ出費に繋がることがあります。
まず固定資産税ですが、前述の通り、空き家を放置して「特定空家」に指定されると税金が最大6倍になるリスクがあります。
これを避けるには、適切に管理するか、早期に解体・売却することが対策となります。
次に譲渡所得税ですが、これは実家を売却して利益が出た場合に課税されます。
ここでの落とし穴は、「空き家3,000万円特別控除」を知らずに申告し、本来払わなくてよい税金を納めてしまうケースです。
この特例を使えるかどうかで納税額が数百万円単位で変わることもあります。
税金に関しては複雑な点が多いため、必ず税理士などの専門家に相談し、最適な対策を講じることが賢明です。
実家じまいは法律、税金、不動産など専門知識が多岐にわたるため、適切な専門家のサポートが不可欠です。
実家じまいにおける各専門家の役割を理解し、必要に応じて相談しましょう。
| 専門家 | 主な役割 | 相談すべき内容 |
|---|---|---|
| 司法書士 | 不動産の相続登記、遺言書の作成支援 | 相続手続き、名義変更 |
| 税理士 | 相続税・譲渡所得税の申告、税務相談 | 税金の計算、3000万円特別控除の適用 |
| 弁護士 | 親族間のトラブル解決、遺産分割協議 | 遺産分割での揉め事、法的な紛争 |
| 不動産会社 | 不動産の査定、売却・賃貸の仲介 | 実家の売却価格、活用方法 |
専門家を選ぶ際は、実家じまいや相続案件に関する実績が豊富かどうかを確認することが重要です。
初回の相談を無料で行っている事務所も多いため、まずは気軽に話を聞いてみると良いでしょう。
残念ながら、解体業者や遺品整理業者の中には、不当に高額な料金を請求したり、不法投棄を行ったりする業者もあります。
信頼できる業者を見分けるには、いくつかのポイントを確認しましょう。
まず、必要な許認可(解体工事業登録、一般廃棄物収集運搬業許可など)を取得しているかは必須です。
また、見積書の内訳が明確で、追加料金が発生する条件などを丁寧に説明してくれる業者を選びましょう。
万が一の事故に備え、業者側が損害賠償責任保険に加入しているかも重要なチェックポイントです。
インターネットの口コミや、過去の実績をウェブサイトで確認することも参考になります。
実家じまいでは、様々な専門家や業者と個別にやり取りする必要があり、手間と時間がかかります。
こうした負担を軽減するために、関連する手続きや作業を一つの窓口でまとめてサポートしてくれる「ワンストップサービス」の利用も検討しましょう。
例えば、実家じまいに強い不動産会社やNPO法人、実家じまい専門のコンサルティング会社などがあります。
これらのサービスを利用すれば、司法書士や税理士、解体業者など、必要な専門家を状況に応じて紹介してもらえるため、自分で探す手間が省け、連携もスムーズに進みます。
ここでは、実家じまいの心理的負担を軽減するための心構えについて解説します。
実家じまいにおける遺品整理は、単なる物の片付けではなく、親との思い出と向き合う時間でもあります。
全ての物を処分しなければならないと気負う必要はありません。
大切なのは、自分なりの基準で「残すもの」「手放すもの」を決めることです。
判断に迷う物は写真に撮ってデジタルデータとして残したり、一部を「思い出ボックス」にまとめて保管したりするのも良い方法です。
また、親族や親しい友人と形見分けをすることで、思い出を分かち合い、品物を新たな形で活かすこともできます。
焦らず、自分のペースで、一つひとつの品に感謝しながら整理を進める心構えが、心の負担を和らげます。
「親が大切にしてきた家を処分するのは申し訳ない」と、実家じまいに対して罪悪感を抱く方は少なくありません。
しかし、実家じまいは決して親不孝な行為ではありません。
むしろ、管理できない空き家を放置して将来子どもたちに更なる負担をかけることを避ける、未来の家族のための前向きで責任ある選択だと捉え直すことが大切です。
一人で悩みを抱え込まず、兄弟姉妹やパートナーと気持ちを共有し、お互いに支え合いましょう。
実家を片付けることは、親との思い出を整理し、自分自身の新たな一歩を踏み出すための大切なプロセスでもあるのです。
仏壇や位牌、神棚は、通常の家具とは異なり、宗教的な意味合いが強いため、処分方法に悩む方も少なくないでしょう。
以下のような手順を踏むと、先祖や神様に敬意を払いつつ処分することができます。
まず、仏壇や位牌の場合は、菩提寺に連絡し、僧侶に「お性根抜き(魂抜き)」や「閉眼供養」と呼ばれる儀式を執り行ってもらいます。
これにより、ご本尊や位牌は単なる「物」に戻るとされています。
その後、仏具店や専門の供養業者に引き取ってもらうのが一般的です。
神棚の場合は、近くの神社に相談し、お焚き上げなどの形で供養してもらうことができます。
感謝の気持ちを込めて、丁寧に進めることが大切です。
ここでは、実家じまいの補助金に関するよくある質問にお答えします。
補助金の申請資格は、自治体の制度によって異なりますが、一般的にはその空き家の所有者(またはその相続人)であることが第一条件となります。
加えて、市税などの税金を滞納していないこと、暴力団関係者でないことなどが要件として定められている場合がほとんどです。
また、補助金の対象となる建物にも、「一定期間以上使用されていない」「倒壊の危険性がある」といった条件が付されていることがあります。
自分が申請対象者に該当するかどうかは、必ず実家のある自治体のウェブサイトや担当窓口で詳細を確認してください。
補助金の申請から実際に受給するまでの期間は、自治体の審査プロセスや申請時期によって異なりますが、一般的には数ヶ月程度かかると見ておくと良いでしょう。
申請書類を提出してから交付が決定するまでに1ヶ月前後、工事が完了して報告書を提出し、審査を経て補助金が振り込まれるまでにさらに1〜2ヶ月かかるのが目安です。
年度末などは申請が集中して時間がかかる場合もあるため、解体工事のスケジュールと合わせて、余裕を持った計画を立てることが重要です。
自治体によっては、郵送での申請書類の提出を受け付けています。
窓口への直接持参で受け付けている場合も、まずは事情を伝えて郵送で申請できないか確認してみましょう。
なお、申請前の事前相談や、工事完了後の現地確認などで、自治体の職員が立ち会いを求める場合もあります。
申請だけでなく、手続きの詳細や、代理人による申請が可能かどうかなど、遠方からの申請で懸念される点については、事前に電話などで自治体の担当窓口に詳しく確認しておくことをお勧めします。
実家じまいは、多額の費用と手間がかかる大変な作業ですが、国や自治体の補助金制度、税金の特別控除を最大限に活用することで、経済的な負担を大きく軽減することが可能です。
まずは、実家のある自治体のウェブサイトでどのような補助金制度があるかを確認することから始めましょう。
成功の鍵は、計画性と情報収集、そして親族間の円満な合意形成です。
費用面だけでなく、法務や税務に関する専門的な知識も必要となるため、司法書士や税理士といった専門家の力も積極的に借りましょう。
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訳あり不動産相談所では、実家じまいに関する相談も受け付けておりますので、お困りの方はぜひご相談ください。
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