
事故物件のお祓いは必要なの? 気になる費用や依頼方法も徹底解説!
詳しく見る
「大阪でできるだけ家賃を抑えて暮らしたい」と考えている方にとって、事故物件は選択肢の一つになるかもしれません。
事故物件と聞くと不安を感じる方も多いですが、正しい知識を持って探せば、条件の良い物件に相場より安く住める可能性があります。
この記事では、事故物件の定義や大阪の事故物件の相場、事故物件の探し方を解説します。
ここでは、事故物件の定義や、事故や事件の告知義務などを解説します。
事故物件は明確に定義されていませんが、一般的にその物件で過去に自殺や他殺が起こった物件を指します。
不動産取引においては「心理的瑕疵」や「告知事項あり」の物件とも呼ばれます。
瑕疵とは「キズ」や「欠陥」を意味し、心理的瑕疵は、住む人に対して心理的な抵抗や嫌悪感を与える可能性のある欠陥を意味します。
不動産取引におけるトラブルを避けるため、2021年10月に国土交通省は「宅地建物取引業者による人の死の告知に関するガイドライン」を策定しました。
ガイドラインでは、以下のような事案が起こった物件は心理的瑕疵に該当し、買主や借主への告知が必要と定めています。
なお、老衰や病気による自然死や、日常生活での不慮の事故死(階段からの転落や溺死)は、原則として告知義務の対象外とされています。
事故物件を検討する上で、メリットとデメリットを正しく理解することが重要です。
家賃の安さという大きな魅力がある一方で、心理的な側面や将来的なリスクも考慮する必要があります。
項目 | 詳細 |
---|---|
メリット | ・家賃が相場より安い:周辺の同条件の物件と比較して1割~5割程度安くなる傾向 ・初期費用を抑えられる:敷金や礼金も安くなることがある ・リフォームされて内装が綺麗:事件や事故の後に内装がリフォームされ、綺麗な状態で入居できることもある |
デメリット | ・心理的な抵抗感:過去の出来事を知ることで、精神的な負担を感じる ・近隣住民からの噂:周囲に事故物件であることが知られていると、好奇の目で見られる可能性もある ・売却時のリスク:事故物件を買う場合、将来的に売却したくても売い手が見つからない、または、売却価格が相場より安くなる可能性がある |
ここでは、2025年9月時点のUR賃貸住宅の情報をもとに、大阪府内における事故物件の家賃を紹介します。
なお、大阪の事故物件の家賃は、エリアや事故・事故の内容などによって変動しますので、以下の表はあくまで参考として捉えてください。
住所 | 通常家賃 (共益費) | 割引後家賃 (共益費) | 割引期間 | 間取り/ 床面積 | 階数 |
---|---|---|---|---|---|
羽曳野市 | 73,800円 (3,400円) | 36,900円 (3,400円) | 1年 | 1DK / 43㎡ | 4階 / 5階 |
高槻市 | 57,400円 (2,600円) | 28,700円 (2,600円) | 1年 | 3K / 45㎡ | 4階 / 4階 |
吹田市 | 87,900円 (3,200円) | 43,950円 (3,200円) | 1年 | 4DK / 76㎡ | 2階 / 8階 |
大阪市都島区 | 74,500円 (3,490円) | 37,250円 (3,490円) | 1年 | 2LDK / 56㎡ | 3階 / 14階 |
池田市 | 71,800円 (5,500円) | 35,900円 (5,500円) | 1年 | 1LDK / 47㎡ | 1階 / 5階 |
豊中市 | 101,900円 (4,900円) | 50,950円 (4,900円) | 1年 | 2DK / 56㎡ | 4階 / 9階 |
事故物件を契約する際は、以下のステップを参考に慎重に進めましょう。
事故物件を探す方法はいくつかあります。
例えば、不動産ポータルサイト(SUUMOやホームズなど)のフリーワード検索で「告知事項あり」「心理的瑕疵あり」と入力して探すと効率的に見つけることができます。
また、「成仏不動産」のような事故物件を専門に扱う不動産会社に相談するのも一つの手です。
事故物件のサイトについてはこちらの記事もご覧ください。
気になる物件が見つかったら、不動産会社に問い合わせて告知事項の内容を確認しましょう。
その際は、「いつ、物件内のどこで、誰が、どういった理由で亡くなったのか」を詳細に質問することが重要です。
また、「特殊清掃は行われたか」「発見までにどのくらい時間がかかったか」なども確認すべきポイントです。
内見時には、物件の状態を自分の目でしっかりと確認しましょう。
特にチェックしたいのは、部分的に不自然なリフォームがされていないかという点です。
例えば、一部屋だけ壁紙や床材が新しくなっている場合、その場所で何かあった可能性が考えられます。
また、部屋に入った際の臭いや、窓からの景色、建物の共用部の管理状態、近隣住民の雰囲気なども確認しましょう。
気になる点があれば、その場で不動産会社の担当者に質問し、不安を解消しておくことが大切です。
契約前には、宅地建物取引士から「重要事項説明」を受けます。
この際、口頭での説明だけでなく、必ず「重要事項説明書」という書面でも告知内容を確認してください。
書面には、瑕疵に関する具体的な内容が記載されています。
後々のトラブルを避けるためにも、記載内容を隅々まで読み、少しでも疑問があれば不動産会社に確認しましょう。
口頭でのやり取りではなく、書面で証拠を残すことが重要です。
物件の状態や告知事項の内容に納得できたら、契約を締結します。
事故物件は、価格が安いというメリットがありますが、心理的な側面も無視できません。
少しでも不安や抵抗を感じる場合は、無理に契約する必要はありません。
自分のライフスタイルや価値観と照らし合わせ、後悔のない選択をすることが最も重要です。
ここでは、大阪の事故物件に関するよくある質問にお答えします。
事故物件のお祓いは法的な義務ではなく、あくまで任意です。
しかし、入居者が安心して生活するための心理的な効果は期待できます。
費用の相場は、死因や物件の広さなどによって異なりますが、おおよそ3万円~10万円です。
依頼先は神社やお寺が一般的ですが、特殊清掃業者がお祓いサービスをセットで提供している場合もあります。
UR賃貸住宅では、前の居住者が亡くなった物件を「特別募集住宅」に指定しており、入居から1年間または2年間、家賃が半額に割り引かれる場合があります。
特別募集住宅の申し込みはインターネットではできないため、興味がある方はURの店舗に問い合わせてください。
事故物件は心理的な負担から敬遠されがちですが、その定義や告知義務のルールを正しく理解すれば、家賃を抑えて住むことができる魅力的な選択肢です。
重要なのは、専門サイトや不動産会社から正確な情報を得て、内見で物件の状態をしっかり確認し、告知内容に納得した上で契約することです。
この記事で紹介した探し方のステップや注意点を参考に、ご自身の価値観に合った後悔のない物件選びをしてください。
この記事の担当者
担当者③