
再建築不可物件はどうすればいい?再建築可能にする裏ワザ6選や活用方法を解説!
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「実家の空き家を放置しているが、このまま特定空家に認定されてしまうのか」
「そもそも誰がどんな基準で判断しているのか分からない」
空き家を所有している方から、こうした不安の声が聞かれます。
特定空家に認定されると、固定資産税の負担増や行政からの命令など、所有者にとって無視できない影響が生じます。
しかし実際には、認定までにはいくつかの段階があり、所有者が対応できるタイミングも複数用意されています。
この記事では、特定空家の認定基準から、誰がどのような手順で判断を下しているのか、指定される前にできる対策などについて解説します。
目次
特定空家とは、「空家等対策の推進に関する特別措置法(空家等対策特別措置法)」に基づき、放置することで周辺に悪影響を及ぼすおそれがあると市区町村が判断した空き家のことです。
すべての空き家が対象になるわけではなく、法律に基づいて4つの基準が定められています。
建物の柱や基礎、屋根などが著しく老朽化し、倒壊や部材の落下によって周辺の住民や通行人に危害を及ぼす可能性がある状態です。
傾いた外壁や崩落しかけた屋根瓦など、放置すれば人的被害につながりかねない物理的な危険性があるかどうかが判断材料となります。
排水設備の破損による汚水の流出や、動物の死骸・害虫の発生、悪臭など周辺の衛生環境を損なっている状態を指します。
建物内にゴミが放置され、害獣・害虫の温床になっているケースもこの基準に該当します。
窓ガラスの破損を放置している、雑草や樹木が敷地外にまで伸び放題になっている、外壁の落書きや汚損が長期間そのままになっているなど、周辺の景観と著しく調和を欠いている状態が該当します。
近隣の資産価値や街並みへの影響も考慮されます。
不特定多数の人が敷地に侵入して犯罪の温床になっている、動物が棲みつき鳴き声や糞尿被害が発生しているなど、周辺住民の生活環境を損なうおそれがあると自治体が判断した場合に適用される基準です。
これら4つの基準は、いずれか1つに該当すれば直ちに特定空家に認定されるというものではなく、自治体が現地調査を踏まえて総合的に判断します。
特定空家について調べていると、「管理不全空家等」という言葉を目にすることがあります。
2023年の空家等対策特別措置法改正で新たに設けられたカテゴリーで、「適切な管理が行われず、このまま放置すれば特定空家に該当するおそれがある」と自治体が判断した空き家を指す、特定空家の予備軍にあたります。
改正前の制度では、特定空家に認定されて初めて行政が指導・勧告ができていました。
しかし周辺への悪影響が出始めてから対応することが多く、後手に回りがちとの課題も。
そこで管理不全空家等という区分を新設することで、特定空家に至る前の段階からでも市区町村が指導・勧告を行い、早期の是正を促す狙いがあります。
管理不全空家等の段階では、行政代執行のような強制力の強い措置は行われませんが、勧告を受けると特定空家と同様に固定資産税の住宅用地特例が対象から外れ、税負担が増加する可能性があります。
「特定空家に認定されていないから大丈夫」と考えるのではなく、管理不全空家等として指導・勧告を受けた時点ですでに黄色信号が灯っていると捉え、早めの対応が望ましいでしょう。
特定空家の認定は、国が一律に決めているわけではなく、空き家が所在する市区町村が主体となって進みます。
認定に至るまでには複数の段階があり、所有者に対応の機会が与えられる仕組みになっています。
まず、住民からの通報や自治体独自のパトロールがきっかけで、市区町村の担当職員が対象の空き家について外観調査や、必要に応じた立入調査が実施されます。
建物の老朽化の度合いや管理状況を確認し、登記簿や固定資産税台帳をもとに所有者の特定も並行して行われます。
空き家の調査の結果、4つの基準に当てはまらず特定空家に認定されなくとも、「管理不全空家等」には認定される恐れがあります。
調査の結果、前述の基準に該当する可能性が高いと判断された場合、市区町村は法律や自治体独自のガイドラインに沿って特定空家として認定します。
多くの自治体では、判断の客観性を担保するために、学識経験者や建築士などで構成される空家等対策協議会の意見を聞いたうえで認定を決定します。
認定するのはあくまで空き家が所在する市区町村であり、国や都道府県ではありません。
特定空家に認定されると、まず市区町村から所有者に対して「助言・指導」が行われます。
是正に向けた改善内容を伝え、自主的な対応を促す段階であり、この時点ではまだ強い法的拘束力はありません。
通知を受け取った段階で対応すれば、次の段階に進む前に認定が解除される可能性があります。
助言・指導を受けても改善が見られない場合、市区町村は「勧告」が行われます。
勧告を受けると、その空き家の敷地は固定資産税の住宅用地特例の対象から除外され、税負担が大きく増加する場合があります。
「住宅用地特例」
住宅が建っている土地について、固定資産税・都市計画税の課税標準額を軽減する制度のこと。
敷地面積200平方メートル以下の部分(小規模住宅用地)は固定資産税の課税標準額が6分の1に、200平方メートルを超える部分(一般住宅用地)は3分の1に軽減されます。
都市計画税についても、それぞれ3分の1・3分の2に軽減される仕組みになっています。
この特例は、建物が建っている土地であることが適用条件なため、更地にすると特例の対象から外れ、税額が上がります。
勧告を受けてもなお改善が見られない場合、市区町村は法的拘束力のある「命令」を発することができます。
命令の内容や期限が所有者に通知され、正当な理由なく従わない場合は過料の対象となる場合があります。
命令が出された段階では、自治体側の対応が行政代執行に向けて本格化していきます。
命令にも従わず、改善が図られないまま放置された場合、市区町村が所有者に代わって強制的に建物を解体・除却する「行政代執行」が実施されることがあります。
行政代執行にかかった費用は、原則として所有者に請求されます。
所有者の意向にかかわらず建物が失われ、多額の費用負担だけが残る結果につながります。
特定空家に認定されると、所有者には段階に応じてさまざまな不利益が生じます。
住宅が建っている土地は、固定資産税の住宅用地特例により、更地に比べて税額が軽減されています。
しかし勧告を受けた特定空家の敷地はこの特例の対象から除外されるため、土地の固定資産税が実質的に最大6倍程度まで増加する可能性があります。
建物を維持しているつもりが、かえって税負担を重くするおそれがあります。
市区町村からの命令に正当な理由なく従わなかった場合、法律に基づき50万円以下の過料が科されることがあります。
行政上のペナルティであり、命令を軽視して放置を続けることのリスクといえます。
最終的には行政代執行によって建物が強制的に解体されることがあります。
所有者が解体のタイミングや業者を選ぶ余地はなく、発生した解体費用は所有者に請求されます。
多くの場合、通常の解体工事よりも割高になる傾向があり、経済的な負担は決して小さくありません。
特定空家の認定は、調査から行政代執行に至るまでいくつもの段階を経て進みます。
つまり、早い段階で対応すれば、重い不利益を避けられる余地は十分にあります。
認定前や助言・指導の段階でできる対策を紹介します。
老朽化が進み、修繕や活用が現実的でない空き家であれば、訳あり物件を専門に扱う買取業者への相談が最もおすすめです。
一般の仲介市場では売却が難しい状態の物件でも、現状のまま買い取ってもらえる可能性があり、特定空家に認定される前に所有そのものを手放してしまうというのも有効な選択肢と言えるでしょう。
自治体からの通知や助言・指導を放置せず、早い段階で担当窓口に相談することが重要です。
所有者側の事情(遠方に住んでいる、費用の捻出が難しいなど)を伝えることで、対応方法について具体的なアドバイスを受けられる場合もあります。
連絡を絶ってしまうと、自治体側も改善の意思がないと判断し、次の段階へ進みやすくなります。
草木の剪定や建物の点検、郵便物の整理など、定期的な管理を行うだけでも管理不全の判断材料を少なくできます。
遠方に住んでいて自ら管理が難しい場合は、空き家管理サービスの利用も選択肢のひとつです。
管理が行き届いていることが確認できれば、特定空家に該当しないと判断される可能性が高まります。
老朽化が著しく、修繕による維持が現実的でない場合は、自主的に解体して更地にする方法もあります。
行政代執行を待たずに自ら解体することで、費用は所有者負担であるものの、解体業者やタイミングを自分で選べて、行政代執行に伴う割高な費用を避けられるでしょう。
売却による収益を求めず空き家を手放すことを優先するのであれば、自治体の空き家バンクや地元の掲示板サービスなどに登録し、無償・格安での譲渡を検討する方法もあります。
特定空家に認定される前であれば、建物の状態次第では活用を希望する譲渡先が見つかる可能性もあり、行政による強制解体を待たずに問題を解消できます。
管理不全空家等や特定空家に該当しそうな空き家は、状態や権利関係が複雑なことも多く、一般の仲介市場では売却先が見つかりにくいのが実情です。
そのようなときは、訳あり物件を専門に取り扱う「訳あり不動産相談所」への相談がおすすめです。
「まだ正式な認定は受けていないが、このままだと特定空家になりそう」
「すでに助言・指導の通知が届いている」
といった段階の物件も相談の対象です。
老朽化や管理放棄が進んだ物件を数多く扱ってきた実績があるため、認定の有無にかかわらず、まずは今の状態を伝えるところから相談できます。
残置物の片付けや修繕、解体などを所有者側で行う必要はなく、現況のまま買い取ってもらえる可能性があります。
特定空家化が進んで通常の仲介では買い手が見つかりにくい物件でも、手間や追加費用をかけずに手放せる可能性が高いでしょう。
「訳あり不動産相談所」は全国の物件に対応しており、査定・相談のみであれば無料で受けられます。
「特定空家に該当するか自分では判断がつかない」という段階でも相談できるので、通知を受け取ったタイミングや、放置していることに不安を感じ始めた時点で、早めに問い合わせましょう。
特定空家の認定や勧告を受ける前に売却・譲渡してしまえば、住宅用地特例が外れることによる税負担の増加は避けられます。
ただし、認定や勧告はあくまで自治体側のタイミングで行われるため、「いつまでに売れば確実に間に合う」とは一概に言えません。
管理不全な状態が続いていると感じたら、できるだけ早めに動き出しましょう。
物件所在地の市区町村に、空き家対策を担当する窓口(多くは建築指導課や住宅政策課など)があるため、問い合わせて指導・勧告の履歴がないか確認する方法があります。
あわせて、外壁や屋根の破損、雑草の繁茂状況など、現地の管理状態を実際に確認しておくと、管理不全空家等に該当しそうかどうかの目安になります。
判断が難しい場合は、訳あり物件を数多く見てきた専門業者に現地を見てもらうことでも、おおよその状況を把握できます。
特定空家に指定された後であっても、所有権自体は所有者にあるため、売却や譲渡そのものが禁止されるわけではありません。
ただし、特定空家の認定は買い手側に対して告知する義務があるため、告知せずに取引を進めることはできません。
一般の仲介や個人では買い手が付きにくくなるため、訳あり物件を専門に扱う買取業者への相談がおすすめです。
無償譲渡であっても、所有権が正式に譲受人へ移転すれば、その後の管理責任は譲受人側に移ります。
ただし、譲渡の手続きが不完全なまま(登記が済んでいない、譲受人が管理を放棄したなど)だと、実質的な所有者としての責任を問われる可能性があります。
空き家バンクや業者を通じた譲渡であっても、登記の移転まで確実に完了させましょう。
特定空家の認定は、市区町村が調査から助言・指導、勧告、命令、行政代執行へと段階を踏んで進めるものであり、所有者にとって対応できるタイミングは複数あります。
放置する期間が長くなるほど税負担や費用負担が重くなっていくため、通知を受け取った時点、あるいはそれ以前の段階から早めに動くことが重要です。
老朽化が進んで管理や活用が難しい空き家であれば、「訳あり不動産相談所」への相談がおすすめです。
訳あり物件の取り扱いが専門なため、行政による命令や代執行を受ける前に現状のまま手放せる可能性があります。
この記事の監修者

藤井亮 宅地建物取引士