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事故物件の特殊清掃費用|相場と費用負担ゼロの秘策を解説

予期せぬ形で発生する「事故物件」
残されたご遺族や物件オーナーにとって、精神的なショックとともに大きな負担となるのが、原状回復のための特殊清掃です。
通常の清掃とは異なり、専門的な知識と技術が必要な特殊清掃は、費用も高額な傾向にあります。

「費用は一体いくらかかるのか?」
「少しでも費用を抑える方法はないのか?」
この記事では、そんな事故物件の特殊清掃に関する疑問にお答えします。

費用相場から法的な責任範囲、そして費用負担をゼロまたは減額する方法まで解説しますので、ぜひ最後までご覧ください。

目次

特殊清掃が事故物件に不可欠な理由

ここでは、事故物件で特殊清掃が必要な理由を解説します。

特殊清掃で異臭・害虫・感染症リスクを除去

孤独死や事故現場では、通常のハウスクリーニングでは対応できない汚染が発生します。
具体的には、時間の経過とともに体液や血液が床材の奥深くまで浸透し、強烈な腐敗臭や、ハエやウジなどの害虫が挙げられます。
これらは単に不快なだけでなく、細菌やウイルスによる感染症のリスクを高め、健康被害を引き起こす原因となります。

特殊清掃は、専門的な薬剤や機材を用いて汚染物質を除去し、消毒・殺菌作業を行うことで、これらの健康リスクを根本から取り除きます。
物件を再び安全で衛生的な状態に戻すために、特殊清掃は不可欠な作業なのです。

素人清掃の危険性|健康被害と原状回復失敗の可能性

「費用を抑えたい」という思いから、ご自身で清掃を試みようと考える方もいるかもしれません。
しかし、適切な防護服やマスクなしで作業を行うと、細菌やウイルスに直接触れることになり、感染症にかかるリスクがあります。

また、市販の消臭剤では腐敗臭の根本原因を除去できず、汚染が建材内部に残ったままになる場合もあります。
結果として臭いが再発し、資産価値をさらに下げることになりかねません。

最終的に専門業者へ依頼することになれば、費用も時間も二重にかかってしまいます
健康と財産を守るためにも、安易な自己判断は避けるべきです。

事故物件の特殊清掃費用の相場と内訳

特殊清掃の費用は、現場の状況によって大きく変動します。
ここでは、費用の目安となる相場と、その内訳について詳しく見ていきましょう。

間取り別・汚染度別で見る特殊清掃の費用相場

特殊清掃の費用を左右する最も大きな要因は、「発見までの期間」とそれに伴う「汚染の度合い」です。
発見が早いほど費用は抑えられ、遅れるほど高額になります。
特に夏場は腐敗の進行が早く、費用が跳ね上がる傾向にあります。

以下に間取り別・汚染度別の特殊清掃の費用相場をまとめました。
なお、実際の費用は部屋の広さ状況によって異なるため、必ず見積もりで確認してください。

汚染度合い間取り費用相場状況
軽度1R・1K約5万円~15万円汚染が表層的で、基本的な清掃・消毒・消臭で対応可能
1DK~3LDK約10万円~30万円
中度1R・1K約15万円~30万円臭いが強く、床材や壁紙への汚染が見られ、部分的な解体が必要な場合がある
1DK~3LDK約25万円~60万円
重度1R・1K約30万円~汚染が床下や建物の構造部分まで浸透し、大規模な解体・原状回復工事が必要
1DK~3LDK約50万円~

孤独死の原状回復にかかる費用は、平均で約60万円前後と言われています。
しかし、重度の汚染では100万円を超えるケースも少なくありません。

特殊清掃費用の内訳

特殊清掃の総額は、様々な専門作業の積み重ねで決まります。
以下は、主な作業内容とその費用目安です。

作業内容費用目安備考
体液・血液等の汚染物除去約30,000円~100,000円汚染範囲や浸透度により変動
基本の消毒・除菌・消臭約10,000円~30,000円必須となる基本的な作業
オゾン脱臭機による消臭約30,000円~50,000円強い臭いが残る場合に必要
害虫駆除約10,000円~ハエやウジなどが発生している場合に必要
遺品整理・残置物撤去約20,000円~遺品の量やゴミの状態で大きく変動
作業員人件費約20,000円~作業する人数や日数によって変動

これに加えて、原状回復工事が必要になると、費用は大幅に増加します。
汚染が建材の奥深くまで浸透している場合、床や壁を全て撤去する必要があり、費用が100万円を超えることも少なくありません。

事故物件の特殊清掃費用は誰が払う?法的な責任範囲

特殊清掃には高額な費用がかかりますが、その支払い義務は誰にあるのでしょうか。

費用負担者|相続人・保証人・物件所有者の義務

賃貸物件で孤独死などが発生した場合、原状回復義務が生じ、その費用は基本的に以下の順序で請求されます。

  1. 連帯保証人:賃貸契約の連帯保証人は、入居者本人と同等の責任を負います。
     そのため、特殊清掃費用や未払い家賃などの支払い義務を第一に負うことになります。
     2020年の民法改正により、契約書で定められた上限額(極度額)を超える分については支払い義務はありません。
  2. 法定相続人:連帯保証人がいない、または支払えない場合、次に支払い義務を負うのが故人の法定相続人です。
     相続人は預貯金などのプラスの財産だけでなく、特殊清掃費用のようなマイナスの財産も引き継ぐため、支払い義務が生じます。
  3. 物件所有者:連帯保証人もおらず、相続人全員が相続放棄をした場合、最終的に所有者が費用を負担することになります。

相続放棄したら特殊清掃費用は払わなくて良い?

故人に資産がなく、相続しても負債だけが残る場合、「相続放棄」という選択肢があります。
家庭裁判所で手続きを行い受理されれば、初めから相続人ではなかったとみなされ、特殊清掃費用の支払い義務を含む一切の負債から解放されます。

ただし、相続放棄は「自己のために相続の開始があったことを知った時から3ヶ月以内」に申し立てる必要があります。
また、この期間内に故人の預金を引き出したり、遺品を勝手に処分したりすると、相続を承認した(単純承認)とみなされ、相続放棄ができなくなる可能性があります。

なお、故人と同居していたり、その家の鍵を管理しているなど、「その放棄の時に相続財産に属する財産を現に占有している」場合は、次の相続人や相続財産の清算人に当該財産を引き渡すまでの間保存義務を負うため、注意が必要です。

相続放棄を検討する場合は、速やかに弁護士などの専門家に相談しましょう。

特殊清掃費用をゼロにする秘策と負担を軽減する方法

高額になりやすい特殊清掃費用ですが、工夫次第で負担を大幅に軽減、あるいはゼロにすることも可能です。

孤独死保険・火災保険の補償と申請方法

物件オーナーや入居者が加入できる保険で、特殊清掃費用をカバーできる場合があります。

  • 孤独死保険:家主が加入するタイプと入居者が加入するタイプがあります。
     原状回復費用や遺品整理費用、家賃損失などを補償してくれます。
     保険料は月額数百円からと手頃なものが多く、万が一の備えとして有効です。
  • 火災保険の特約:火災保険に付帯する「家主費用特約」などで、特殊清掃費用が補償されることがあります。
     ただし、補償額には上限があり、全額をカバーできない場合もあるため、契約内容はしっかり確認が必要です。

不動産会社に物件を買い取ってもらう

もし物件が持ち家で、相続人が管理や売却に困っている場合、不動産会社にそのまま買い取ってもらうという方法があります。
この方法の最大のメリットは、特殊清掃や遺品整理の手間と費用が一切かからないことです。
不動産会社が全て引き受けてくれるため、精神的・金銭的な負担から解放されます。

ただし、売却価格は市場価格よりも7割~8割程度低くなることが一般的です。
それでも、迅速に問題を解決したい場合には有効な選択肢と言えるでしょう。

複数の特殊清掃業者から相見積もりを取る

費用負担を軽減するための最も基本的な方法が、複数の業者から相見積もりを取ることです。
最低でも3社以上から見積もりを取得し、料金だけでなく、作業内容や内訳を比較検討しましょう。
単に総額が安いというだけで選ぶのは危険です。

「一式」といった曖昧な表記ではなく、「どの作業にいくらかかるのか」が明確に記載されているかを確認してください。
不明な点は納得いくまで質問し、追加料金が発生する条件を書面で確認することが、後のトラブルを防ぐ鍵となります。

特殊清掃業者の選び方

特殊清掃は業者の質によって結果が大きく左右されます。
ここでは、信頼できるプロを見極めるためのポイントを解説します。

悪質な特殊清掃業者の手口とトラブル例

残念ながら、依頼者の弱みにつけ込む悪質な業者も存在します。

  • 高額な追加請求:最初は極端に安い見積もりを提示し、作業後に「臭いが取れない」「追加作業が必要だった」などと理由をつけて高額な料金を請求
  • 不十分な作業:専門知識がなく、表面的な清掃しか行わないため、後から臭いや汚れが再発
  • 貴重品の盗難:遺品整理の際に、依頼者に黙って貴重品を持ち去る
  • 不法投棄:処分費用を浮かせるため、回収した遺品や廃棄物を山中などに不法投棄する

このようなトラブルに巻き込まれないよう、業者選びは慎重に行う必要があります。

信頼できる特殊清掃業者を見分けるポイント

優良な業者には共通する特徴があります。
以下のポイントをチェックリストとして活用してください。

  • 見積もりが明確で詳細:作業内容ごとの料金が明記され、追加料金の条件も丁寧に説明してくれる
  • 実績が豊富で公開されている:公式サイトに具体的な作業事例(写真付き)や料金、顧客の声が掲載されている
  • 問い合わせへの対応が迅速・丁寧:電話やメールでの対応が誠実で、専門的な質問にも的確に答えてくれる
  • 必要な許認可を保有している:遺品整理も行う場合、「古物商許可」や「一般廃棄物収集運搬業許可」など、法的に必要な許可を得ている

特殊清掃業者の資格・実績・アフターフォローの重要性

業者の専門性を見極める上で、資格の有無は重要な指標です。
「事件現場特殊清掃士」などの専門資格を持つスタッフが在籍している業者は、正しい知識と技術を有している可能性が高いです。

また、豊富な実績は様々な現場に対応できる能力の証です。
そして、「消臭保証」などのアフターフォローを提供しているかも確認しましょう。
これは、自社の技術力に自信がある証拠であり、依頼者にとって大きな安心材料となります。

孤独死発生から問題解決までの流れと心のケア

ここでは、孤独死発見後の流れや、事故物件の告知義務などを解説します。

孤独死発見直後から清掃・処分までの流れ

万が一、孤独死が発生した場合、ご遺族は動揺の中で多くの手続きを進めなければなりません。
大まかな流れを把握しておくことで、冷静に対応しやすくなります

  1. 警察による現場検証:警察が事件性の有無を確認します。
     立ち入りが許可されるまで待ちます。
  2. 遺体の引き取り:警察から連絡を受け、身元確認後、遺体を引き取ります。
  3. 葬儀の手配:葬儀社に連絡し、葬儀や火葬の手配を進めます。
  4. 死亡届の提出:死亡の事実を知った日から7日以内に、市区町村役場へ死亡届を提出します。
  5. 特殊清掃・遺品整理業者の手配:警察の許可が出次第、専門業者へ連絡し、見積もりや作業を依頼します。
  6. 各種契約の解約:公共料金、携帯電話、各種サービスなどの契約解除手続きを行います。
  7. 相続手続き:相続人の確定、財産調査、必要に応じて相続放棄などの手続きを進めます。

心理的瑕疵(事故物件)の告知義務と物件価値への影響

国土交通省の「宅地建物取引業者による人の死の告知に関するガイドライン」では、他殺、自殺、事故死があった場合、次の入居者や買主に対して告知するよう定められています。

  • 告知義務の期間:賃貸物件の場合は人の死の発覚から概ね3年間が目安とされています。
     一方、売買物件には明確な期間の定めがなく、その土地で起きた重大な事実は、資産価値に影響を与える情報として伝え続ける必要があります。
  • 物件価値への影響:心理的瑕疵のある物件は、市場価格から1割~5割程度価格が下落する傾向にあります。
     告知義務を怠ると、後に契約解除損害賠償を請求されるリスクがあるため、必ず誠実に告知しなければなりません。

精神的な負担を抱えた時に頼れる相談窓口と心のケア

ご遺族は、手続きの煩雑さに加え、計り知れない精神的負担を抱えることになります。
故人を悼む時間さえ持てないことも少なくありません。

一人で抱え込まず、専門家や公的な支援を頼ることが大切です。
各自治体の地域包括支援センターやNPO法人が運営するグリーフケア(遺族の心のケア)の相談窓口などがあります。

辛い気持ちを専門家に話すだけでも、心の負担は軽くなります
まずは、お住まいの地域の相談窓口を調べてみてください。

事故物件や特殊清掃に関するよくある質問

ここでは、事故物件や特殊清掃に関するよくある質問にお答えします。

自然死でも告知義務は発生する?

老衰をはじめとした自然死の場合、原則として告知義務は発生しません
ただし、発見が大幅に遅れ、遺体の腐敗によって特殊清掃が必要になった場合は例外です。
その場合は心理的瑕疵に該当すると判断され、告知義務が発生します

孤独死が発生した場合、賃貸契約は解除できる?

賃貸契約は故人の死亡によって自動的に終了するわけではありません
相続人が賃貸借契約の解約手続きを行う必要があります。
解約が完了するまでは家賃が発生し、退去時には連帯保証人または相続人が原状回復費用(特殊清掃費用など)の支払い義務も負います。
手続きを放置すると、遅延損害金などが発生する可能性があるため、速やかな対応が求められます。

特殊清掃後は物件をリフォームしないと売れない?

必ずしもリフォームが必須というわけではありません
専門業者による特殊清掃で、臭いや汚染が完全に除去され、衛生的な状態に戻っていれば、現状のままでも売却は可能です。
しかし、事件があった部屋の床や壁紙を新しくするなど、リフォームを行うことで買主の心理的な抵抗感を和らげ、よりスムーズな売却や、より高い価格での売却に繋がる可能性は高まります。

まとめ|事故物件の特殊清掃は信頼できるプロへ

事故物件の特殊清掃は、費用相場が数万円から100万円以上と幅広く、発見状況汚染度によって大きく変動します。
費用負担は原則として連帯保証人相続人が負いますが、保険の活用不動産の買取サービスなどを利用することで、負担を大幅に軽減できる可能性があります。

最も重要なことは、信頼できる専門業者へできるだけ早く相談することです。
早期の対応が汚染の拡大を防ぎ、結果的に費用を抑えることに繋がります。

この記事で解説した業者選びのポイントを参考に、複数の業者から相見積もりを取り、料金とサービス内容を慎重に比較してください。
適切な業者に依頼することが、金銭的、そして精神的な負担を乗り越えるための最良の道筋となるでしょう。

訳あり不動産相談所では、事故物件を積極的に買い取っていますので、お困りの方はぜひご相談ください

この記事の担当者

担当者③

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