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事故物件の契約不適合責任とは? 心理的瑕疵や告知義務についても解説!

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「事故物件って告知しないといけない?」「そもそも事故物件って何?」
人の死のあった物件は事故物件と呼ばれ告知義務があります。
ただし、人の死のあった物件でも事故物件になる物件・ならない物件もあるので違いを理解することが大切です。
また、告知義務に違反すると契約不適合責任が問われ契約解除のリスクもあるため、告知義務や契約不適合責任について理解しておくようにしましょう。
この記事では、事故物件や契約不適合責任の基本について詳しく解説します。

事故物件とは?

事故物件といえば「人の死があった物件」と何となくイメージできる方も多いでしょう。
しかし、人の死があったからといって必ず事故物件になるわけではありません。
まずは、事故物件の概要を押さえていきましょう。

事故物件の要件を分かりやすく解説

事故物件とは、告知義務のある人の死があった物件です。
具体的には、殺人や自殺などがあった物件を指します。
とはいえ、「人の死」への心理的影響は人それぞれでもあります
たとえば、同じ死因でも気になる人もいれば気にならない人もいるでしょう。
殺人事件であっても直近の事件と数十年前の事件では捉え方が変わってくるものです。
事故物件は明確な定義がないことから、しばしば告知を巡ってトラブルになるケースがありました。
そこで、国土交通省では「人の死の告知に関するガイドライン」を定め、以下のような死は告知義務があるとしています

  • 殺人
  • 自殺
  • 火災による死亡
  • 自然死や不慮の事故死でも長期間放置されていた場合

老衰や階段からの転落・入浴中の溺死のような日常生活上の不慮の事故に告知義務はありません。
ただし、それらの死因でも死後長期間放置され、特殊清掃が必要な状況になった場合は、告知義務があるので注意しましょう。
また、賃貸契約と売買では告知の期間も異なります。
賃貸契約の場合は、告知すべき事案があってからおおむね3年を告知すべき期間としているのに対し、売買については期間の明確な定めはありません
数十年経過した事件で告知義務が問われた判例もあるので、時間経過については注意が必要です。
なお、国土交通省のガイドラインでは搬送先の病院で死亡した場合などは、ガイドラインでは規定されていないケースもあります。
告知すべきかの判断が難しい場合は、自分で判断するのではなく不動産会社や弁護士への相談をおすすめします。

事故物件の背景にある心理的瑕疵とは

事故物件は正確には心理的瑕疵のある物件です。
心理的瑕疵とは、不動産の瑕疵の1つで、不動産の構造上は問題なくても住むことに心理的な抵抗を感じる欠陥のことをいいます。
不動産の瑕疵には以下の4種類があります。

  • 物理的瑕疵:シロアリ被害や雨漏りなど物理的な欠陥
  • 法律的瑕疵:建築基準法違反など法律上の欠陥
  • 心理的瑕疵:住む人に抵抗感や嫌悪感を与える欠陥
  • 環境的瑕疵:嫌悪施設が近隣にあるなど周辺環境の欠陥

シロアリ被害や土壌汚染といった建物や土地自体の不具合は物理的瑕疵です。
現行の建築基準法を満たせない再建築不可物件などは法律的瑕疵に該当します。
また、火葬場やゴミ処理場など周囲に嫌悪施設があり住むことに抵抗を感じる瑕疵が環境的瑕疵となります。
いずれの瑕疵も不動産の購入や賃貸契約するうえで重要な判断材料です。
たとえば、心理的瑕疵なら「過去に事件が起きているのを知っていたら買わなかった」となりかねません。
そのため、心理的瑕疵に限らず瑕疵については告知義務があります
告知義務のある物件を告知せずに契約すると、契約不適合責任を問われ損害賠償請求などのリスクがあるので注意が必要です。

契約不適合責任とは?

契約不適合責任とは、契約内容とは異なるものを引き渡した際に問われる責任です。
それまでの瑕疵担保責任が法改正により見直され、2020年より契約不適合責任となっています。

契約不適合責任の要件とその詳細について

契約不適合責任は、契約の目的物が通常の品質や特別に約束された品質を欠く場合に売主に問われる責任です。
契約とは異なる目的物を引き渡された買主を守ることを目的として規定されています。
不動産の場合は、契約書に記載のない瑕疵が見つかった場合に契約不適合責任が問われます
契約不適合責任が問われる代表的なケースは以下のとおりです。

  • 建物に雨漏りや漏水・シロアリ被害・傾きがある
  • 土壌汚染や地中埋設物が見つかった
  • 土地の面積が契約上より小さい

なお、いずれも不具合を告知していない場合、契約不適合責任が問われます
不具合がある場合でも事前に告知し契約書にその旨を記載しているケースでは、責任が問われることはありません。

事故物件と契約不適合責任の関係

契約不適合責任が問われるのは、建物や土地の不具合といった物理的瑕疵だけではなく、その他の法律的瑕疵・環境的瑕疵・心理的瑕疵も対象です
事故物件は人の死についての告知義務があります。
そのため、心理的瑕疵についての告知がない場合は、買主または借主は契約不適合責任を問えるのです。

契約解除になるケースは?

契約不適合責任を追及する場合、買主は売主に対して以下を請求できます。

  • 履行の追完請求権
  • 代金の減額請求権
  • 契約解除
  • 損害賠償請求

ただし、いきなり契約解除や損害賠償請求できるわけではありません
まずは、不完全な部分を修繕して完全にすることを求めることが可能です。
例えば、雨漏りなら該当箇所の修繕や交換が該当します。
追完請求に応じてくれない・心理的瑕疵のように修繕などが不可能な場合は、代金の減額を請求することになります。
追完請求や減額請求に応じてくれない場合、買主は契約の解除が可能です
この場合、契約解除することで契約はなかったこととなるので代金は返還されます

ただし、不履行や不適合が軽微であると判断されると契約解除できない場合もあるので、注意しましょう。
また、告知義務に関して売主に落ち度がある場合、買主は他の請求に合わせて損害賠償請求することも可能です。
このように、契約不適合責任が問われると売主の負担は大きくなるので、必ず告知義務を守るようにしましょう

心理的瑕疵と売主の告知義務

ここでは、心理的瑕疵と告知義務についてより詳しく解説していきます。

心理的瑕疵が不動産取引に与える影響

一般的に心理的瑕疵のある不動産は売りにくくなります。
心理的瑕疵のある物件を進んで購入したいという買主は多くはないでしょう。
そのため、基本的には相場よりも安値での売却となるのが一般的です。
ただし、どれくらい価格が下がるかは心理的瑕疵になった要因によっても異なります。
他殺であれば相場の5割、自殺で3割ほど下がると考えておいてよいでしょうが、ケースバイケースです。
「自殺は気にならない」という買主もいれば「不慮の事故死でもいや」というように、心理的瑕疵は買主によっても感じ方は大きく異なります。
状況によってはそれほど価格が下がらない場合もあるため、一概に心理的瑕疵があるから大幅に価格が下がるとはならないのです。

告知義務を怠った場合のリスクと責任

心理的瑕疵は告知義務があり、怠ると契約不適合責任が問われます。
心理的瑕疵で契約不適合責任を問われる場合も前述したように、追完請求・減額請求・契約解除・損害賠償請求のリスクがあります。
心理的瑕疵の場合、修繕が不可能なので、減額請求か契約解除が行われるのが一般的です
さらに、状況によっては損害賠償請求されるリスクもあるでしょう。
なお、賃貸の場合は人の死があってから3年という告知の期限がありますが、売買の場合の心理的瑕疵の告知義務に時間の制限はありません
なので、「10年前の死亡事故だから告知しなくてもいい」とはならないのです。
どのくらい経過すれば告知しなくても問題ないかの判断が難しいため、弁護士などのプロに相談することをおすすめします。
事故物件の場合、以下の内容の告知が必要です。

  • 発生時期
  • 発生場所や死因
  • 特殊清掃の有無
  • 情報が開示されなかった場合はその真実

遺族や個人に関するプライベートな情報は告知する必要はありません。
告知は口頭でも有効ですが、言った・言わないに発展しやすいため書面で用意し、契約時にも押印するなどが望ましいでしょう。
告知内容や書類については、不動産会社に確認することをおすすめします。

契約不適合責任における期間の制約

売却してからずっと契約不適合責任を問えるとなると売主の負担は大きくなりすぎます。
そのため、契約不適合責任には問える期間が設けられています。
ここでは、契約不適合責任における期間の制約についてみていきましょう。

要件を満たす契約解除申請の期限と注意点

民法の規定上、契約不適合責任が追及できるのは「買主が契約不適合を知ってから1年以内に通知した場合」です
不具合を知ってから1年以内に売主に通知すればよく、権利の行使自体は1年以降でも問題ありません。
しかし、権利を行使できることを知った時から5年間、権利を行使できる時から10年の消滅時効を超えると契約不適合責任の追及はできません
ただし、契約不適合責任は任意規定であり、期間を売主・買主の合意により個別に定めることが可能です。
一般的には引き渡しから3ヵ月程度と定められているケースが多いです。
合意があれば免責にすることもでき、築年数が古い物件などは免責になる場合があります。
契約不適合責任の期間や免責などの特約については、契約書に明記する必要があるので契約時に必ずチェックすることが大切です。
なお、不動産業者が売主の場合は2年以上とする特約以外で、買主が不利になる特約はできないので注意しましょう。

契約不適合責任の期間と心理的影響の関係

契約不適合責任は売主が個人の場合、買主の同意により期間を短くしたり免責にすることが可能です。
契約不適合責任を追及できる期間が短いほど、売主の負担は軽減できます。
一方、短いほど買主のリスクが高くなり売りにくさにつながるので注意が必要です。
契約不適合責任が免責となっている物件を購入すると、購入後に何かあっても買主は補償を受けられません。
たとえば、購入後に雨漏りなどが発覚し大規模な修繕が必要になると、その費用は買主の負担となります。
何かあるかもしれないという不安だけでなく、購入後にどれだけの費用の負担があるか予測しにくい点は買主が購入を避けやすくなる要因といえるでしょう。
契約不適合責任を免責する場合、相場よりも価格を下げるのが一般的です。
それでも買い手がつきにくくなることは、覚えておいてください。
ただし、免責にした場合でも告知していないと契約不適合責任が問われる恐れがあります
事故物件であれば、契約不適合責任が免責でも事故物件になった原因を隠して売却すれば、後から損害賠償請求されるリスクがあるので注意が必要です。
契約不適合責任の期間や免責に関わらず、告知すべき事項がある場合はきちんと告知するようにしましょう。

事故物件を売却するなら専門の買取業者がおすすめ

事故物件は仲介で売却しようとしても買い手を探すのが難しくなり、売却できても相場よりも安値になります。
また、事故物件は告知義務や契約不適合責任など考慮しなければならない点も多く、慎重な取引も必要です。
売却のハードルが高い物件でもあるので、買取での売却を視野に入れることをおすすめします。

買取業者に売却するメリット

事故物件を買取業者に売却するメリットとして、以下の2つが挙げられます。

  • 早期の現金化が可能
  • 契約不適合責任を免れられる

早期の現金化が可能

仲介での売却は広告などを通して買主を探す必要があるため、条件の悪い物件では買い手がなかなか現れません。
一般的には3ヵ月~6ヵ月ほど時間がかかりますが、事故物件であれば年単位かかってしまう可能性もあるでしょう。
一方、買取であれば不動産会社との合意で売却できるので、短期間での売却が可能です
ただし、買取は相場よりも価格が下がるというデメリットがある点に注意しましょう。
とはいえ、売却の難しい事故物件を所有し続けていても、税金や管理などの負担や精神的なストレスになりかねません。
「価格が下がってもとにかく早く事故物件を手放したい」という方は、買取業者への売却がおすすめです。

契約不適合責任を免れられる

買取では契約不適合責任が免責になるのが一般的です。
契約不適合責任が免責になるので、売主は売却後に責任を問われる心配がなく安心して手放せるでしょう。
しかし、免責になるのが一般的とはいえ契約によって異なります。
免責になる場合でも契約書にその旨の記載が必要なので、契約書は細かくチェックすることが大切です。
ただ、通常の買取業者では事故物件に対応していないケースも多いので、事故物件の買取なら専門の買取業者に相談するとよいでしょう。

まとめ:事故物件の買取は訳あり不動産相談所へ!

他殺や自殺・火災による死があった物件は事故物件として告知義務があります。
また、自然死や日常生活上の不慮の事故死でも発生から長期間経過すると事故物件に該当する点にも注意しましょう。
事故物件には告知義務があり違反すると契約不適合責任が問われ、契約解除や損害賠償請求されるリスクがある点にも注意が必要です。
事故物件は買い手がつきにくく、価格も下がりやすくなります。
少しでも早く手放したいという場合は、専門の買取業者への相談をおすすめします
訳あり不動産では事故物件などの訳あり不動産専門の買取業者です
訳あり不動産を多く取り扱っておりノウハウもあるため、他の買取業者が気づけない活用方法を駆使して、高い買取金額を提案いたします

訳あり物件の買取は、訳あり不動産相談所へご相談ください。

この記事の担当者

担当者③

お客様一人一人に寄り添い、ニーズに合わせた最適な売却プランをご提案いたします。築古空き家や再建築不可物件、事故物件などの難しい物件でも、スピーディーかつ高額での買取を実現できるよう全力でサポートいたします。